皮膚科専門医 アトピー性皮膚炎・ニキビ治療
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TEL.072-864-1312
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CONTENTS
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  アトピー性皮膚炎の患者さんへ  
アトピー性皮膚炎の患者さんへ
原因   治療と実際   アトピー性皮膚炎治療Q&A
原因
1) 生活環境・食生活
季節、湿度、温度
浮遊抗原(ダニ、花粉、ほこり、ホルマリン、その他)
食物抗原(卵、大豆、牛乳、添加物、その他)
接触抗原(金属、衣類、化粧品、洗剤、柔軟剤、色素、その他)
2) 皮膚・粘膜機能異常
皮膚と粘膜のバリアー機能が弱いため、異物(抗原)が容易に侵入してしまい、また、細菌やウィルスも付着しやすい。
3) 体内の異常
体内に侵入してきた異物、抗原に対して、過剰な反応、つまりアレルギー反応をとる。



治療と実際
1) 環境整備:原因・増悪因子の除去
自分にとっての増悪因子を見い出す
  アトピーノートの記載、血液検査(lgEの測定)、プリックテスト、パッチテストの施行
疑わしい原因、増悪因子を見いだしたらできるだけ除去するように努力する。

2) 皮膚・粘膜の保護:外用治療、スキンケア
外用療法により皮膚炎を軽快させる
 
ステロイド含有外用剤(顔は4日以上、体は7日以上連続して同じレベルの外用剤を使わないようにする)
免疫抑制外用剤
非ステロイド系消炎外用剤
抗ヒスタミン外用剤、その他
スキンケア
付着した異物、抗原、
汗を落とす
入浴・シャワー
バリアー機能を補強する 保湿剤
刺激を少なくする 衣類に気をつける、爪を切る、髪を束ねる、化粧・装飾品、石けん・シャンプーなどの見直し

3) 内服療法
アレルギー反応を抑える ステロイド剤(短期内服のみ)・抗アレルギー剤
かゆみを減らす 抗ヒスタミン剤・安定剤・自律神経調整剤
体調を整えて異常な免疫反応の
調節を期待
漢方剤

外用剤のみで、一次的によくなっても、原因・増悪因子の除去およびスキンケアを努力しなければ、再発してしまいます。根気よく、一つずつ進んでいきましょう。



アトピー性皮膚炎治療Q&A アトピー性皮膚炎に関する
よくある質問をまとめています。
治療の進行をよりよくするためにも
ご参考ください。

Q アトピー性皮膚炎は、治らない病気ですか?
Q アトピー性皮膚炎の原因は検査で分かるのですか?
Q アトピー性皮膚炎の乳児の除去食はどのように進めていけばよいでしょう。
Q ステロイドホルモンの外用剤を使うのが怖いのですが他に薬はないのでしょうか。

question アトピー性皮膚炎は、治らない病気ですか?
answer  皮膚炎というのは薬を上手に利用すると治ります。ただし、アトピー性皮膚炎の患者さんは、アトピー素因といって、皮膚のバリアーが弱く、色んな刺激によってアレルギー反応が起こりやすいといった体質をもっておられるので、皮膚炎が繰り返し起こります。軽い刺激であれば、勝手に治ってしまうこともあります。
 でも、アトピー素因を持っておられると軽い刺激でも過剰に反応し、掻いてしまって皮膚炎をこじらせて長引かせてしまい、そのこじらせた皮膚炎がまた違う刺激に対して過敏に反応してしまうという悪循環が起こりやすくなってしまいます。そこで、薬を上手く利用しなければ皮膚炎が治る機会を全く失い、全身が過敏になりあちこちかゆみが広がってしまいます。そうすると、結局はきつい薬を沢山使ったり、また入院して治したりする必要性が出てきてしまいます。
 現代は、外部からの刺激が多いので、それから皮膚を守るのは難しいです。そのため、皮膚炎をこじらせないために、早めに薬を使っていったん皮膚を元の状態に戻すことが必要と考えます。それと平行してさらに大事なのは皮膚炎を起こしやすい悪化因子を出来るだけ取り除き、スキンケアーによって皮膚のバリアーを補強してあげることです。



question アトピー性皮膚炎の原因は検査で分かるのですか?
answer  皮膚のバリアーが弱いという体質が主たる原因ですので、検査はあくまでも、外部からの刺激に対して過剰な反応をしやすい体質を持っているかどうか、そして何が皮膚炎の悪化因子になっているかを確かめる補助診断にすぎません。しかもアレルギー検査と称して測定しているIgE(免疫グロブリンの一種で、外部から侵入してきたアレルゲンに対して体内で作られる抗体。アレルゲンとそれに対する抗体が反応してアレルギー反応が生じます)は、皮膚炎自体の原因を反映していないと考えられています。



question アトピー性皮膚炎の乳児の除去食はどのように進めていけばよいでしょう。
answer  まず、除去食をする必要性を理解して下さい。乳児の腸管は消化吸収力や免疫力が未熟なため食べた食品(特に大きな蛋白原)に対して刺激を受けやすくなっています。アトピー素因のある乳児は、その刺激に対して過剰に反応して抗体を作り安いのです。抗体を作ると食物アレルギーを起こします。最も注意が必要なのはアナフィラキシーショックです。食べてから2〜3時間以内に皮膚や粘膜が蕁麻疹様に腫れてきて呼吸が出来なくなります。そういう反応を起こさないように、腸管が成熟するまで抗体を作りやすい食品(3大蛋白源:卵、牛乳、大豆)を除去する必要があるのです。
 生後3〜6ヶ月時にプリックテストを行い離乳食開始前に食物(卵・牛乳)に対する抗体の有無の確認をします。陽性反応の場合1歳〜1歳半頃まで卵、牛乳の2次食品までを、大豆は一次食品の除去を行います。
 生後7〜8ヶ月で採血によりIgE量を測定し他の食品に対しての反応を確認します。ただし、大事なのは血液検査の結果より離乳食を与えた後の皮膚反応ですから、血液検査で検出されていなくても食品を与えた後30分から2時間くらいに蕁麻疹用の反応が見られたり2日間までに湿疹反応がひどくなったりした食品は注意が必要です。
 1歳3ヶ月(はしかの予防接種を受ける前まで)に再度血液検査とプリックテストを行い抗体量の動きを確認します。乳幼児の腸管の消化吸収の機能は1歳半〜2歳でほぼ成熟しそれ以後は免疫寛容(アレルギー反応が自然に起こらなくなる)がおこりますので、検査結果と皮膚反応によりますが1歳半頃をめどに少しずつ除去食の解除を行っていきます。
 前述しましたように、IgE量は皮膚炎の程度を直接反映していませんので2歳頃に採血をして卵や牛乳の抗体が陽性であっても、それが卵や牛乳の除去を継続する理由にはなりません。



question ステロイドホルモンの外用剤を使うのが怖いのですが他に薬はないのでしょうか。
answer  マスコミなどの影響でステロイドホルモンの副作用だけが強調されることもあって使用することに抵抗がある方が多いです。また、ステロイドを忌避することでかえって皮膚炎が治りにくくなっていることがあります。
 薬は、どんなものでも主作用と副作用があります。ステロイドホルモンは、その主作用を利用して早めに短期的に使用するとかなり早期に皮膚炎を軽快させます。残念ながらこの主作用に勝る他の薬は今のところありません。皮膚炎がきついときに他の薬を使うとかえってかぶれたり、刺激を起こしたりする事が多く軽快するより悪化することの方が多いです。たいてい、皮膚炎がひどくなってから診察にこられることが多いのでどうしても初期はステロイドを使用することが多くなります。しかし、その後はたいてい一週間以内に皮膚炎が軽快してきますので(もちろん、初期の皮膚炎に見合ったレベルのステロイドを使用した場合です。レベルのあっていないステロイドを使うと一週間では引きません)、それからは、悪化因子を確認しながらステロイドは減量でき、他剤に変更できます。
 皮膚炎を、「火事」にたとえるとステロイドは「消化器」のような役割です。「火事」が消えたかなと思っても、まだくすぶっているところがあるとぼっと燃え出すので「消化器」の量を加減しながらしっかり「火」が消えるまで使用した方がよいです。そのためには、ステロイドを急にやめないで強さのレベルを落としながら少しずつ減らしていきます。その方が結果的には、ステロイドの塗る量と使用する期間が少なくてすみます。ステロイドホルモンの副作用は使用して急にくることは少なく、また一寸使用しただけでその後にいわゆるリバウンドがくるわけではありません。生理学的には、ステロイドは、強くても弱くても長期に使うといろいろな副作用を生じることは明らかです。そのためにもできるだけステロイドに頼らなくても良いように早めの専門医受診と定期的な診察およびスキンケアーが欠かせません。
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